【噛み合わせがおかしくなったら歯医者へ!】現役歯科医師が原因や治療方法を解説します

「最近、食事の時に違和感がある。噛み合わせがおかしくなった気がする…」
このようにお悩みの方がいます。

中には歯医者に通っているのに、噛み合わせがおかしくなったと感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、噛み合わせがおかしくなった方に向けて、原因や歯医者での治療方法などを解説します。

本記事は以下の人におすすめです。

  • 最近、噛み合わせがおかしくなった気がする方
  • 歯医者に行って間もないのに噛み合わせがおかしくなった気がする方
  • 噛み合わせがおかしくなった場合の治療方法が知りたい方

噛み合わせがおかしくなった方、原因や治療方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

噛み合わせがおかしくなった原因は?

噛み合わせがおかしくなった原因はさまざまです。それぞれ詳しく解説していきましょう。

【噛み合わせがおかしくなった原因①】歯並びが悪い

歯並びが悪い状態で食事をすると、本来の位置にあった歯が使われなくなります。

そのため、代わりの歯が使われ、噛み合わせがどんどん悪くなるのです。

【噛み合わせがおかしくなった原因②】むし歯や歯周病がある

むし歯や歯周病になることで、本来の歯の形が維持できなくなります。
歯がもろくなり、欠けたり抜けやすくなったりするのです。

歯の形が変わると、歯並びが悪化し、噛み合わせに影響が出ます。

また歯の痛みを感じ始めると、痛まない歯で咀嚼する癖がつき、噛み合わせが悪くなるでしょう。

噛み合わせがおかしくなった際の症状は?

噛み合わせがおかしくなった際の症状について解説します。
次の症状に複数当てはまる場合は歯医者に行きましょう。

  • 嚙み切れない
  • 噛み締められない
  • 噛むときの感覚がいつもと異なる
  • 咀嚼するときに顎付近で音が鳴る 

これらは、食事の際に気づきやすい症状です。
たとえば肉などが噛み切れなかったり、噛み締められなかったりなどの状態があれば、歯医者を受診してください。

噛み合わせがおかしくなったかどうかを確かめるには?

噛み合わせがおかしくなったかを簡単に確かめる方法を解説します。
噛み合わせに不安のある方は次の方法を試してみてください。

奥歯を噛み締め「イー」と言葉を発した時に、上下の歯の中心位置が異なっていたり、上の歯もしくは下の歯が5mm以上隠れたりしている場合は噛み合わせが悪いことになります。歯が左右にずれていたり、奥歯で噛めない場合や一部の歯だけが最初に噛み合わせに違和感を感じる場合も同様です。

該当する方は歯医者を受診しましょう。

おかしくなった噛み合わせを放置するとどうなる?

おかしくなった噛み合わせを放置することで起こり得るリスクについて解説します。

体調不良になる

噛み合わせがおかしくなった場合、頭痛や肩こりが原因のことも。
なぜなら、噛み合わせが悪くなることで首や肩の筋肉がこわばりやすくなり、負担が増えるからです。

頚椎に負担がかかることもあり、自立神経が乱れることで息切れや動悸、立ちくらみや不眠症などの症状が出るでしょう。

胃腸への負担も大きくなり、消化不良になるリスクもあります。
なぜなら、噛み合わせがおかしくなることで、咀嚼が適切にできないまま飲み込むことが多くなるからです。

顎関節症が起きる

噛み合わせがおかしくなった場合、顎に負担がかかり、顎関節症のリスクが増えます。
顎関節症とは、顎関節や顎の筋肉に関する病気のことです。

顎に痛みを伴うため、日常生活に支障が出ます。
食事したり、笑ったりするだけで痛みが生じるのです。

治療しない限り、痛みが止まらないため、精神的なストレスが蓄積されます。
顎関節症に該当する方は、歯医者で早期治療を行いましょう。

むし歯や歯周病のリスクが高まる

噛み合わせがおかしくなった場合、歯並びが悪くなり、食べ物のカスが溜まりやすくなります。その結果、むし歯や歯周病のリスクが高まるのです。

むし歯や歯周病になると歯が欠けたり、抜けやすくなったりして歯の形が変わります。
歯の形が変わると、噛み合わせが悪くなるでしょう。

つまり、負のループが繰り返されるのです。
むし歯や歯周病の方は、歯医者で早期治療を行う必要があります。

顔つきが変わる

噛み合わせがおかしくなった場合、出っ歯になったり、しゃくれになったりします。
これらの状態になると、顔の印象は大きく変わるでしょう。

人と対面する機会が多い接客業や営業職の方は、特に影響が出る可能性があります。

まとめ

今回は、噛み合わせがおかしくなった方に向けて、原因や症状などを解説しました。

噛み合わせがおかしくなる原因には以下が挙げられます。

  • 歯並びが悪い
  • 詰め物や被せ物が合っていない
  • インプラント治療が適切に行われていない
  • むし歯や歯周病がある

また以下の症状に該当する方は、歯医者で早期受診してください。

  • 嚙み切れない
  • 噛み締められない
  • 噛むときの感覚がいつもと異なる
  • 咀嚼するときに顎付近で音が鳴る 

噛み合わせを放置すると、体調不良になったり、顎関節症になったりします。
また、むし歯や歯周病のリスクも高まるでしょう。

噛み合わせがおかしくなった方は、いち早く噛み合わせを治し、健康的な生活を送りましょう。

記事執筆者
廣瀬哲人

株式会社ENロジカル代表
京都大学医学部医学研究科在学中に脳神経の形成機構の研究に従事。
在学中に起業し、事業売却を経験。
自身もwebのディレクターとして従事し、経営する会社ではいくつものwebメディアを運営している。
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記事監修者
歯科医師/岡本孝博

高知県の僻地出身
高校卒業後、アパレル業界へ。デザイナーを経験後、歯科医師になる。
2008年より、京都大学医学部附属病院に勤務。基幹病院病棟医長/外来医長、地域基幹病院歯科口腔外科の所属長、地域医療連携における部門部長、難治性外来非常勤医師を務める。また、研修指導医取得はじめ数々の認定医資格を取得
2018年に㈱スクリエを創業

共同記事監修者
管理栄養士/西岡愛梨

管理栄養士として大手医療法人の病院や介護老人保健施設に勤務しながら、大阪市立大学大学院へ進学。当時の研究テーマで日本病態栄養学会の若手研究特別賞を受賞した過去をもつ。現在は後期博士課程に在籍しながら、京都大学や地域中核病院での研究調査に携わっている。

西岡愛梨