【現役歯科医師が監修】夜に歯が痛いと感じるのはなぜ?原因や治療法を解説します

「日中は大丈夫なのに、夜になると歯が痛い…」

このようなご経験をされた方がいらっしゃいます。

夜に歯が痛いと感じる原因はさまざまです。

そこで今回は、夜に歯が痛いと感じる原因や治療法について解説します。

夜に歯が痛いと感じる場合の原因について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

記事監修者
歯科医師/岡本孝博

高知県の僻地出身
高校卒業後、アパレル業界へ。デザイナーを経験後、歯科医師になる。
2008年より、京都大学医学部附属病院に勤務。基幹病院病棟医長/外来医長、地域基幹病院歯科口腔外科の所属長、地域医療連携における部門部長、難治性外来非常勤医師を務める。また、研修指導医取得はじめ数々の認定医資格を取得
2018年に㈱スクリエを創業

歯が痛いと感じる原因は?

歯が痛いと感じる場合、お口の中が痛いと感じるケースとお口の周囲が痛いと感じるケースの2種類があります。それぞれについて解説します。

お口の中が痛いと感じる場合

歯周病が進行している場合、歯ぐきに痛みを感じる場合があります。

またストレスや体調不良により、血流が悪くなると、歯ぐきが炎症を起こして痛みを伴う可能性があるでしょう。さらに痛みを感じるケースとしては、歯ぎしりが挙げられます。

h3 お口の周囲が痛いと感じる場合

歯ぎしりによる顔周囲の筋肉や顎関節などの痛み、むし歯や知覚過敏による痛みがあります。知覚過敏は、加齢や歯周病などが原因で神経に痛みを感じる症状です。むし歯ではない状態で痛みを感じる場合は、知覚過敏の可能性があります。

むし歯の状態で痛みを感じる場合、症状がある程度進行している可能性があります。

特にむし歯が歯髄にまで達している場合は、激しい痛みが生じるでしょう。

夜に歯が痛いと感じる原因は?

日中は痛みを感じないにもかかわらず、夜になると歯が痛いと感じる方がいます。

これには原因があります。

【夜に歯が痛いと感じる原因①】副交感神経が優位になるため

副交感神経が優位になると心拍数や血圧が低下し、血管が拡張して血液循環が悪化することがあります。また、睡眠中の新陳代謝が低下することで炎症物質がたまり、組織が腫れたり炎症を起こしたりする可能性があるでしょう。

【夜に歯が痛いと感じる原因②】唾液の分泌量が低下する

唾液の減少により、口の中が乾燥してしまうため、口腔内の組織が刺激されて痛みを感じる場合があります。

【夜に歯が痛いと感じる原因③】歯ぎしり

歯ぎしりによって痛みを感じる可能性があります。歯ぎしりは次の要因で誘発されます。

  • ストレス
  • 不安
  • 顔周囲の過剰な活動
  • 歯列矯正器具の口腔内装置の使用
  • 薬剤の副作用

歯が痛いと感じて夜寝れない時の対処法

夜寝る前や寝ている時に歯の痛みが強くなる時があります。

そんな時に自身で行える対処法をご紹介します。歯が痛いと感じた際には、ぜひお試しください。

【歯が痛いと感じて夜寝れない時の対処法①】お口が乾かないように、適度に水分補給をする

唾液の分泌量が低下している可能性があるため、薬剤投与は口腔乾燥を促す可能性もあります。口の中が常に乾燥している方は、歯科医師に相談してください。

【歯が痛いと感じて夜寝れない時の対処法②】マウスピースを装着する

歯ぎしりが原因の場合は、ストレス反応が考えられます。

ストレスは人それぞれですので、まずは認識し、発散する方法を見つけることだと考えます。

【歯が痛いと感じて夜寝れない時の対処法③】マッサージする

あごの両側付近の筋肉をマッサージすると痛みがひく場合があります。

ただし、力を入れすぎると痛みが増す場合があります。マッサージする際は、力を入れ過ぎず優しくマッサージしてください。また湿布剤などを貼るのもおすすめです。

対処法を試しても歯が痛いと感じる場合は?

対処法を実践しても歯の痛みが続き、耐えられない場合は、口腔乾燥か歯ぎしりかを疑って

歯科医師に相談してください。特定の部位であれば、かかりつけの歯医者さんでレントゲンを撮ってもらうのも良いでしょう。

まとめ

今回は、夜に歯が痛いと感じる原因や治療法について解説しました。

歯が痛いと感じる場合、お口の中が痛いと感じるケースとお口の周囲が痛いと感じるケースの2種類があります。むし歯や知覚過敏、歯周病などが原因となり、痛みを感じる場合があるでしょう。

日中は痛みを感じないにもかかわらず、夜になると歯が痛いと感じる方がいます。

これには次の原因があります。

  • 副交感神経が優位になるため
  • 唾液の分泌量が低下する
  • 歯ぎしり

対処法としては、次の4点が挙げられます。

  • お口が乾かないように、適度に水分補給をする
  • マウスピースを装着する
  • マッサージする

個人差はありますが、痛みを和らげる効果が期待できます。歯が痛いと感じて困った際にはぜひ実践してみてください。

歯の痛みが治まらず、耐えられない方は口腔乾燥か歯ぎしりかを疑って歯科医師に相談してください。特定の部位であれば、かかりつけの歯医者さんでレントゲンを撮ってもらうのも良いでしょう。

記事執筆者
廣瀬哲人

株式会社ENロジカル代表
京都大学医学部医学研究科在学中に脳神経の形成機構の研究に従事。
在学中に起業し、事業売却を経験。
自身もwebのディレクターとして従事し、経営する会社ではいくつものwebメディアを運営している。
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記事監修者
歯科医師/岡本孝博

高知県の僻地出身
高校卒業後、アパレル業界へ。デザイナーを経験後、歯科医師になる。
2008年より、京都大学医学部附属病院に勤務。基幹病院病棟医長/外来医長、地域基幹病院歯科口腔外科の所属長、地域医療連携における部門部長、難治性外来非常勤医師を務める。また、研修指導医取得はじめ数々の認定医資格を取得
2018年に㈱スクリエを創業