あなたは今、通っている歯医者に満足していますか?
良い歯医者に通うには、選ぶべきポイントがあります。
本記事は以下の方におすすめです。
- 今通っている歯医者が合わない
- 良い歯医者を探しているが、選び方が分からない
- 今治療している歯医者があるが、途中で変えてもいいか困っている
今回は、良い歯医者の選び方について解説します。
歯医者選びにお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
選ぶべき良い歯医者の条件とは?
良い歯医者に共通する特徴があります。それは以下3点です。
- 歯科医師が優れている
- 衛生面に配慮している
- 施設環境が良い
優れた歯科医師のもと、衛生面に配慮しながら施設環境を整えている歯医者。
これが良い歯医者の条件となります。
【選ぶべき歯医者のポイント①】歯科医師が誠実である
良い歯医者には優れた歯科医師がいます。
誠実で根本治療を目指し、患者に寄り添える医師であること。これが優れた歯科医師の特徴です。
歯科領域のみならず、他領域にも精通している
歯科医師は歯科疾患に対し、適切なアプローチが行えます。
しかし、優れた歯科医師はそれだけでは終わりません。
歯科疾患以外の、心筋梗塞や糖尿病といった生活習慣病の領域にも精通しています。
なぜなら、歯科疾患は生活習慣病と密接な関係があるからです。
口内調査の結果、歯科疾患以外の病気を併発している可能性があると判断する場合があります。その際は患者に対し、専門の医科を紹介するのです。
このように、優れた歯科医師は歯科領域以外の領域にも精通している必要があるのです。
生活習慣の改善を促してくれる
歯科疾患(虫歯や歯周病)の原因は、生活習慣の乱れにあります。
そのため、虫歯を削ったり抜いたりしても根本的な解決には至りません。
優れた歯科医師は、口内疾患の再発防止を目的とし、生活習慣の改善をサポートします。
口内疾患の原因となる生活習慣の改善をしなければ、再発する可能性があるからです。
歯医者を選ぶ際は、歯磨き習慣や食習慣に関する適切なアドバイスをくれる歯科医師・歯科衛生士がいる歯医者を選びましょう。
治療のメリットだけでなく、デメリットを教えてくれる
歯科治療には保険治療と自費治療の2つがあり、メリット・デメリットがあります。
自費治療は、患者の要望を満たせる治療です。
「詰め物をして歯を長持ちさせたい」、「歯を矯正して綺麗に見せたい」といった要望を満たせます。
一方で、保険が効かないというデメリットもあります。
そのため、治療内容によっては、高額な費用が発生する場合もあるでしょう。
優れた歯科医師は、患者に対し、これらのメリット・デメリットを説明します。
患者が納得感を持って治療に専念できるよう工夫を行っているのです。
横のつながりを持っている
歯科には様々な専門領域があります。
小児歯科や歯周病歯科、矯正歯科やインプラント歯科など、歯科医師によって得意分野が異なるのです。
優れた歯科医師は、横のつながりを持っています。
万が一、自院で対応できない症例の場合は、知り合いの専門歯科へ患者を紹介できる体制を取っているのです。
また医科で診察を受ける必要があると判断した場合は、医科と連携を取り、患者をスムーズに紹介します。
人脈を持った歯科医師は、選ぶべき良い歯医者と言えるでしょう。
【選ぶべき歯医者のポイント②】衛生面が優れている
良い歯医者には、優れた衛生環境が備わっています。
患者が安心して治療を受けられるように、感染対策を徹底しているのです。
ラバーダムを使っている
ラバーダムとは、治療する歯を隔離するためのゴム製のシートのことです。
これを使用することで、感染対策につながります。
治療中の歯に、唾液から細菌が入るのを防ぐ効果があるからです。
しかし、ラバーダムは日本では普及していません。
なぜなら、装着のために手間と技術、費用が発生するからです。
また、診療報酬点数が算定されないといったデメリットもあります。
そのため、現在の歯医者では、ラバーダムを使用していない施設が多いと言われています。
こういった背景の中、ラバーダムを使用している歯医者は、衛生面に配慮していると言えるでしょう。
良い歯医者は、患者を第一に考え、感染対策を徹底しているのです。
殺菌・滅菌設備が整っている
良い歯医者では、殺菌・滅菌対策がされています。
例えば、グローブなどの消耗品は患者ごとに交換しています。
また、タービンなどの歯を削るための器具は、洗浄後に必ず滅菌処理しているのです。
このように感染対策が徹底されていれば、患者も安心して治療に臨めます。
さらにはスタッフ自身も感染から身を守れるのです。
患者とスタッフを守る体制がある歯医者は、選ぶべき良い歯医者と言えるでしょう。
【選ぶべき歯医者のポイント③】施設環境が良い
良い歯医者は施設環境が優れています。
患者のための設備・体制が整っており、医療接遇を重んじたスタッフがいるのです。
設備投資を行っている
良い歯医者は、患者のために設備投資を惜しみません。
例えば、診療の度にカラー写真を取り、治療記録を残す歯医者は良い歯医者と言えるでしょう。
なぜなら、カラー写真付きで治療記録が残っていれば、患者が来院する度に治療の説明が受けやすいからです。
カラー写真を撮る際は、スタッフへの教育や院内ルールの整備が必要です。
しかし、この手間や労力を惜しまず施設環境を整えている歯医者は、患者を第一に考える良い歯医者と言えるでしょう。
医療接遇ができている
医療接遇とは、治療に不安を抱えた患者の心をケアするための接遇のことです。
良い歯医者は、この医療接遇ができています。
例えば、スタッフが患者に対し笑顔で接したり、丁寧かつ分かりやすい説明を行ったりすることを指します。
良い歯医者は、常に患者が過ごしやすい雰囲気を作り、適切なコミュニケーションが取れるよう工夫しています。
このような医療接遇ができる歯医者では、良い治療効果が期待できるでしょう。
患者ごとで担当医・担当スタッフを決めている
良い歯医者では、患者ごとで担当医・担当スタッフを固定している場合があります。
もし患者ごとで担当医や担当スタッフを毎回変えると、患者情報の共有に支障が出るからです。
最悪の場合、スタッフ間で情報が正しく伝達されず、医療ミスが起こる可能性もあるのです。
患者と信頼関係を築いていくためにも、担当医・担当スタッフを患者ごとで固定することは有意義と言えるでしょう。
スタッフが定着しており、いきいきしている
良い歯医者は、スタッフが定着しています。
定着している理由は、院内で良い人間関係が構築されているからです。
その背景には、スタッフを大切にする歯科医師の存在があります。
医師がスタッフを大切にし、適切なコミュニケーションをとることで、スタッフの仕事に対するモチベーションが保たれるのです。
これにより、スタッフへの教育もしやすくなるため、患者に対して適切な医療提供がなされるでしょう。
選んではいけない歯医者の特徴
選ぶべき歯医者がいる一方で、選んではいけない歯医者が存在します。
現在、通っている歯医者が合わず、歯医者を変えたいと考えている方は参考にしてみてください。
安易に歯を削ろうとする
虫歯治療において、虫歯を削ることが最善と考える歯医者がいます。
結論として、それは間違いです。
なぜなら、初期の虫歯は削らずとも予防処置をすることで改善できるケースがあるからです。
患者の虫歯の状況を加味し、最小限の治療で治そうとしない歯医者は選んではいけません。
治療の説明が不十分
患者の話を聞かず、治療・処置内容を伝えずに治療を進める歯医者を選んではいけません。
こういった歯医者では、先が見えず不安になります。
また、今後発生する費用感も分からないため、通い続けることが困難になるでしょう。
衛生面に配慮されていない
衛生面に配慮していない歯医者は、選んではいけません。
グローブやコップ、エプロンなどを定期的に取り替えない場合、不衛生になります。
最悪の場合、院内感染が起こり、患者に不利益を与えるのです。
まとめ
今回は良い歯医者の選び方について解説しました。
良い歯医者を選ぶ際は、優れた環境が備わっている施設で、かつ優れた歯科医師のいる歯医者を選びましょう。
また、衛生面に配慮しているかどうかも判断基準の1つとなります。
この3つのポイントを踏まえ、参考になるネットの口コミなどを確認し、基準が満たされているかを確認しましょう。
また、友人や知人に評判を聞いてみるのもおすすめです。
大切なことは情報を集めること。ぜひ実践してみてください。
万が一、現在通院している歯医者に不満がある場合は、遠慮なく別の歯医者を選んでください。
今回の記事を参考にして、ぜひ良い歯医者を選んでください。
記事執筆者
廣瀬哲人
株式会社ENロジカル代表
京都大学医学部医学研究科在学中に脳神経の形成機構の研究に従事。
在学中に起業し、事業売却を経験。
自身もwebのディレクターとして従事し、経営する会社ではいくつものwebメディアを運営している。
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記事監修者
歯科医師/岡本孝博
高知県の僻地出身
高校卒業後、アパレル業界へ。デザイナーを経験後、歯科医師になる。
2008年より、京都大学医学部附属病院に勤務。基幹病院病棟医長/外来医長、地域基幹病院歯科口腔外科の所属長、地域医療連携における部門部長、難治性外来非常勤医師を務める。また、研修指導医取得はじめ数々の認定医資格を取得
2018年に㈱スクリエを創業
共同記事監修者
管理栄養士/西岡愛梨
管理栄養士として大手医療法人の病院や介護老人保健施設に勤務しながら、大阪市立大学大学院へ進学。当時の研究テーマで日本病態栄養学会の若手研究特別賞を受賞した過去をもつ。現在は後期博士課程に在籍しながら、京都大学や地域中核病院での研究調査に携わっている。